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出来心
3連休で本当はホームページの更新とかやらないといけない(←個人のじゃないけど義務)のですが、義務になるとやりたくなくなるんですよね。
自主的にやってる分には楽しいのですが・・・。
ということで気分転換に唐突になんか書きたくなりました。
一応、マナと華煉ではない誰かの話です。
誰とはいいませんが・・・レンタルしています。
お題を 「恋したくなるお題配布」さま から借りました。
拒まれる恋のお題
01. 静かに首を振って
02. てのひらで押さえた唇
03. 頼むから黙って
04. 一瞥もくれず
05. 瞳を閉じたまま
06. 片手で軽く制して
07. 別れ際だけは優しい
08. 聞こえない振りして
09. 話は終わりと言いたげに
10. 一人その場に残されて
うわ、なんですか。この悲恋モードは。
このお題をぼけっと見てたらこんなのが書きたくなったんですよ。
いや、ほんとにごめんなさい。
彼女はうつむいたまま静かに首をふって何かを語ろうとした。
彼はそっと手を伸ばす。
てのひらで押さえた唇。
今は何も聞きたくなかった。
彼は目で訴えかける。
頼むから黙ってくれ。もう何も言わないでくれと。
彼女の目も何かを訴えている。
その気持ちを汲み取りたいと思った。
彼女が静かに手を伸ばす。
彼の手を唇から引き離し、ゆっくりと身を離す。
彼は力なく腕を落とした。
彼女はじっと自分を見つめて何かつぶやいた。
だがその言葉は風に吹き去られ
彼の耳には届かなかった
彼から離れる彼女。
これが答えなのか?
彼女は身を翻す。
この場から立ち去ろうとしている?
すでに言いたいことは伝わったはずとでも言うのだろうか?
もはや倒れた彼には一瞥もくれずその場を発つ。
彼は瞳を閉じたまま天を仰ぐ。
だがどうしてもあきらめきれない。
こんなに弱いつながりではなかったはずだ。
こんなに簡単に切れてしまう縁(えにし)ではなかったはずだ。
彼女がまた戻ってくる。
どうやらあたりを見回ってきただけのようだ。
まだ彼には息がある。
こんな彼の姿を他の者に見られるわけにはいかない。
そう誰にも見られてはいけないのだ・・・
彼女は呪(しゅ)を唱える。
これは呪いではない。むしろ祈りに近いものだ。
誰にも見られてはいけない。
知られてはいけない。
彼が動こうとする。
その動きをそっと片手で軽く制して彼女はさらに言葉をつむぐ。
そして彼女は立ち上がる。
あたりを見渡し、もう一度彼のそばに跪く。
彼の鎧の一部を接合部からそっと切り離す。
短剣をしまい、そっと彼の肩に手を触れる。
彼に顔を近づけたとき、
・・・すぐそばに誰かいたとしても、何も見えないぐらい近い距離で
優しい笑顔をみせた。
闇に息づく沈黙として生きるよりも天に輝く星たれ・・・
彼のせいいっぱいの一言
別れ際だけは優しい笑顔を見せた彼女だったが、
何も聞こえない振りをして、
すべては終わり・・話は終わりと言いたげにその場を立ち去った。
彼は一人その場に残されて・・・
別れ際の彼女の笑顔の意味を考えた。
このあと
彼と彼女と仲間たちの間にある鎖はまだ切れてはいなかったのだと、
彼が気づくまでにそう長い時間はかからなかった。
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