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13th day
闇の翼メンバーとの練習試合連戦。
なかなか勉強になった。
少しずつ遺跡の中が明らかになっていく。
早い者はもう地下二階にたどり着いたようだ。
宝玉の守護者の力も気になるところ。
だが、遠くを見る前に近くを見なければ・・・。
カリム
謎な少年。赤い髪、たれ目・・・派手な衣装
自分の役は隠者だと言っていた。
魔王のように最初から現れたりはしないとも。最後においしいところを持っていくとも言っていた。
小隊は第14小隊と名乗った。
守護者は7人
宝玉も7個
小隊は・・・・少なくとも14・・・・
だめだ。まだわからないことが多すぎる。
そういえば歩行雑草に追われていた少年。
この遺跡に入って最初にあった者。
彼もどこから来て、どこへ消えていったのか。
彼は小隊のことを知っていた。
こんな遺跡の奥まで1人で入り込んだというのだろうか・・・・
彼の話を思い出してみる。
「あ、この本はねー・・・守護者様の物語のひとつ!英雄が女神様や幸星様に助けられて悪い魔王を倒すんだ!」
「幸星様はいつも元気で英雄達を応援してくれるんだ!一番好きな守護者様♪でも隠者は変な奴で小賢しいことばっかり・・・嫌い!魔王はー・・・」
「・・・物語はいくつもあるけど、守護者様の登場する順番は決まってるんだよ?英雄は絶対最初に出てくるし、熱血野郎や幸星様は物語の途中で出てくるの。それでー・・・」
「・・・でも聖人さんだけはいつも物語に入ってこないで物語の書き手とか読み手。他の六人をただ見てるだけみたいなー・・・」
最初は英雄オリフェンドール
熱血ガリバーヴォルク、幸星メディルサーカスは途中で出てくる。
女神ラヴナオリティス達に助けられて魔王エリエスヴィエラを倒す。
聖人はただ見守るだけ。
「隠者は変で小賢しいか・・・・・」
カリムと妙にかぶる。
自分の小隊の兵を倒した者に笑顔を見せ、いってらっしゃいと見送る。
嫌な笑顔・・・
隠者マルクスバレッジ・・・一般にはまじめな紳士として語られる。
だが、この遺跡では小賢しいと・・。
何か作り物めいた感じを受ける。
世界中に送られた招待状。
島の中の不思議な遺跡。
不思議な少年
そして・・・・・カリム
俺たちは誰かの掌の上で踊らされている・・
おそらくそれはこの島に居るもの、みんなが感じているはずだ。
俺は考え込んでいた。後ろに誰かが来ていることにも気づかないほどに。
「マナ」
急に声をかけられて振り返った。
そこには・・・
「ベアか。すまない。もうこんな時間だったのか・・・・」
おれはベアと約束していたことを思い出した。
昨日華煉から受け取ったメッセージ。
『命中をあげるには吹き矢を伸ばすこと』
俺は剣を使い続けるつもりだが、剣で相手をいなしつつ吹き矢を使うことを憶えても悪くはないはずだ。
右手に剣を持ち続け、いざというときに吹き矢で相手を威嚇し、相手が引いたところを剣で両断・・・というように。
だが、独学でそこまで使いこなすには少々時間がかかるはず。
俺はベアに吹き矢を教えてもらうことにした。
それにベアなら俺用の吹き矢も簡単に作ることが出来る。
一緒に練習しながら俺にあった吹き矢をつくってもらうのがいいだろう。
「もう少し上を狙え」
ベアに指導されながら的を狙う。
なかなか難しい。
剣のようにはいかない。
ベアがあんなに当てるのはものすごいことなのだと今更ながら気づいた。
俺が的にしているのはこの前拾った謎の肉だ。
食べ物は粗末にしてはいけない。
とはいえ、吹き矢がちゃんと当たって刺さるかどうか確認するにはこういう方法しかない。
この肉はあとでしっかり料理して食えばいいだろう。
「ふっ!!」
狙って吹いてみるが、これまた右にそれてしまう。
「なかなか難しいものだな・・・」
「最初からうまくいく人などいないさ」
さぁ!とベアに促されてさらに吹き矢を練習しようとすると、一陣の茶色い風が・・・
シュパ!!
あっけに取られるベアと俺の目の前で塊肉は綺麗に斬られていた。
「解説しよう。お猿は満月を見ることにより大猿へと変身するのだ!」
そんな言葉と共に登場したのは・・・片手に持ったバナナを高く掲げる茶色い影!
俺たちのパーティメンバー トーキチロー・エテ
まさしく
バナナ一閃!!
俺とベアはしばらく言葉も出なかった。
トーキチローがこちらを振り返って
「2人で何してる?」
と訊いてきても、俺とベアは固まったままだった。
「いや・・・・滅多に見られないものを見たな・・・」
「そうだな・・・・あれはなかなか見れないな・・・・・・」
俺とベアの虚脱状態はそのあとの練習試合が始まるまで続いていた。
今日の練習試合の相手はアンダーテイカー氏、銀狗氏、ディア・レインウッド嬢。
なかなかおしゃれな3人組だ。
俺は結構楽しみにしていたのだが・・・・・・
この試合直前の精神的ショックは予想だにしていなかった。
隣でご機嫌なトーキチローがバナナを料理している。
だが、俺はそれすら目に入っていなかった。
マナが吹き矢を練習し始めた・・・・
華煉は少し哀しかった。
吹き矢への紅瑪瑙石への移植は困難。
それを知ってマナは吹き矢をあきらめたと思っていた。
マナには自分が必要だと思っている。
自分にはマナは必要なくても、マナは自分が居なければたちまち邪霊に取り付かれてしまう。
生粋の憑りまし。
生粋の巫王。
火喰い鳥の民であるマナに近づく邪霊を退けてきたのはマナと共鳴した華煉の力だ。
マナが命中率を上げたがっていたから、吹き矢を教えたのは自分。
吹き矢を軽く嗜めば、剣をもったままでも命中率を上げる戦い方は出来る。
マナは剣以外の武器を取らないと思っていた。
だけど・・・・・・・・・
「明日は地上に戻るな。」
今度地上に戻ったら料理教室を開くと一夜と約束していた。
ハーカも参加するらしい。
もっとも・・・・ハーカの返事は「食べたい!」だったから、どれだけ作るつもりなのかはわからない。
俺はハーカの返事を思い出して少し苦笑した。
『せっかくだからミーティアや舞華も誘ってみるか。』
ようやく精神的に復活した俺は明日へ思いを馳せた。
どうやらベアも精神的に復活したらしい。
もうすぐ練習試合が始まる。
その前におれはやることをひとつ思い出した。
「ベア、これで頼む。」
マナは次の武器用に用意しておいた青い宝石をベアに渡した。
ベアが作る武器。それは・・・・・・・
なかなか勉強になった。
少しずつ遺跡の中が明らかになっていく。
早い者はもう地下二階にたどり着いたようだ。
宝玉の守護者の力も気になるところ。
だが、遠くを見る前に近くを見なければ・・・。
カリム
謎な少年。赤い髪、たれ目・・・派手な衣装
自分の役は隠者だと言っていた。
魔王のように最初から現れたりはしないとも。最後においしいところを持っていくとも言っていた。
小隊は第14小隊と名乗った。
守護者は7人
宝玉も7個
小隊は・・・・少なくとも14・・・・
だめだ。まだわからないことが多すぎる。
そういえば歩行雑草に追われていた少年。
この遺跡に入って最初にあった者。
彼もどこから来て、どこへ消えていったのか。
彼は小隊のことを知っていた。
こんな遺跡の奥まで1人で入り込んだというのだろうか・・・・
彼の話を思い出してみる。
「あ、この本はねー・・・守護者様の物語のひとつ!英雄が女神様や幸星様に助けられて悪い魔王を倒すんだ!」
「幸星様はいつも元気で英雄達を応援してくれるんだ!一番好きな守護者様♪でも隠者は変な奴で小賢しいことばっかり・・・嫌い!魔王はー・・・」
「・・・物語はいくつもあるけど、守護者様の登場する順番は決まってるんだよ?英雄は絶対最初に出てくるし、熱血野郎や幸星様は物語の途中で出てくるの。それでー・・・」
「・・・でも聖人さんだけはいつも物語に入ってこないで物語の書き手とか読み手。他の六人をただ見てるだけみたいなー・・・」
最初は英雄オリフェンドール
熱血ガリバーヴォルク、幸星メディルサーカスは途中で出てくる。
女神ラヴナオリティス達に助けられて魔王エリエスヴィエラを倒す。
聖人はただ見守るだけ。
「隠者は変で小賢しいか・・・・・」
カリムと妙にかぶる。
自分の小隊の兵を倒した者に笑顔を見せ、いってらっしゃいと見送る。
嫌な笑顔・・・
隠者マルクスバレッジ・・・一般にはまじめな紳士として語られる。
だが、この遺跡では小賢しいと・・。
何か作り物めいた感じを受ける。
世界中に送られた招待状。
島の中の不思議な遺跡。
不思議な少年
そして・・・・・カリム
俺たちは誰かの掌の上で踊らされている・・
おそらくそれはこの島に居るもの、みんなが感じているはずだ。
俺は考え込んでいた。後ろに誰かが来ていることにも気づかないほどに。
「マナ」
急に声をかけられて振り返った。
そこには・・・
「ベアか。すまない。もうこんな時間だったのか・・・・」
おれはベアと約束していたことを思い出した。
昨日華煉から受け取ったメッセージ。
『命中をあげるには吹き矢を伸ばすこと』
俺は剣を使い続けるつもりだが、剣で相手をいなしつつ吹き矢を使うことを憶えても悪くはないはずだ。
右手に剣を持ち続け、いざというときに吹き矢で相手を威嚇し、相手が引いたところを剣で両断・・・というように。
だが、独学でそこまで使いこなすには少々時間がかかるはず。
俺はベアに吹き矢を教えてもらうことにした。
それにベアなら俺用の吹き矢も簡単に作ることが出来る。
一緒に練習しながら俺にあった吹き矢をつくってもらうのがいいだろう。
◆ ◆ ◆
「もう少し上を狙え」
ベアに指導されながら的を狙う。
なかなか難しい。
剣のようにはいかない。
ベアがあんなに当てるのはものすごいことなのだと今更ながら気づいた。
俺が的にしているのはこの前拾った謎の肉だ。
食べ物は粗末にしてはいけない。
とはいえ、吹き矢がちゃんと当たって刺さるかどうか確認するにはこういう方法しかない。
この肉はあとでしっかり料理して食えばいいだろう。
「ふっ!!」
狙って吹いてみるが、これまた右にそれてしまう。
「なかなか難しいものだな・・・」
「最初からうまくいく人などいないさ」
さぁ!とベアに促されてさらに吹き矢を練習しようとすると、一陣の茶色い風が・・・
シュパ!!
あっけに取られるベアと俺の目の前で塊肉は綺麗に斬られていた。
「解説しよう。お猿は満月を見ることにより大猿へと変身するのだ!」
そんな言葉と共に登場したのは・・・片手に持ったバナナを高く掲げる茶色い影!
俺たちのパーティメンバー トーキチロー・エテ
まさしく
バナナ一閃!!
俺とベアはしばらく言葉も出なかった。
トーキチローがこちらを振り返って
「2人で何してる?」
と訊いてきても、俺とベアは固まったままだった。
◆ ◆ ◆
「いや・・・・滅多に見られないものを見たな・・・」
「そうだな・・・・あれはなかなか見れないな・・・・・・」
俺とベアの虚脱状態はそのあとの練習試合が始まるまで続いていた。
今日の練習試合の相手はアンダーテイカー氏、銀狗氏、ディア・レインウッド嬢。
なかなかおしゃれな3人組だ。
俺は結構楽しみにしていたのだが・・・・・・
この試合直前の精神的ショックは予想だにしていなかった。
隣でご機嫌なトーキチローがバナナを料理している。
だが、俺はそれすら目に入っていなかった。
◆ ◆ ◆
マナが吹き矢を練習し始めた・・・・
華煉は少し哀しかった。
吹き矢への紅瑪瑙石への移植は困難。
それを知ってマナは吹き矢をあきらめたと思っていた。
マナには自分が必要だと思っている。
自分にはマナは必要なくても、マナは自分が居なければたちまち邪霊に取り付かれてしまう。
生粋の憑りまし。
生粋の巫王。
火喰い鳥の民であるマナに近づく邪霊を退けてきたのはマナと共鳴した華煉の力だ。
マナが命中率を上げたがっていたから、吹き矢を教えたのは自分。
吹き矢を軽く嗜めば、剣をもったままでも命中率を上げる戦い方は出来る。
マナは剣以外の武器を取らないと思っていた。
だけど・・・・・・・・・
◆ ◆ ◆
「明日は地上に戻るな。」
今度地上に戻ったら料理教室を開くと一夜と約束していた。
ハーカも参加するらしい。
もっとも・・・・ハーカの返事は「食べたい!」だったから、どれだけ作るつもりなのかはわからない。
俺はハーカの返事を思い出して少し苦笑した。
『せっかくだからミーティアや舞華も誘ってみるか。』
ようやく精神的に復活した俺は明日へ思いを馳せた。
どうやらベアも精神的に復活したらしい。
もうすぐ練習試合が始まる。
その前におれはやることをひとつ思い出した。
「ベア、これで頼む。」
マナは次の武器用に用意しておいた青い宝石をベアに渡した。
ベアが作る武器。それは・・・・・・・
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