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14thday
「ちゃんとエプロン用意してきたか?」
突然開かれた料理教室
元はといえば一夜に教える約束をしたからだが・・・・。
せっかくだからメンバー全員招待して大鍋でカレーを作ることにした。
おっと、カレーだからと言って舐めるなよ。
最初に一夜に指定した時刻から1時間後に女性陣
3時間後男性陣に集まるように他のメンバーには言ってある。
今日のレシピ:チキンカレー 9人分
鶏もも肉(骨付き)9本
たまねぎ(大)4個 (小なら5個以上)
にんにく 4片
しょうが 適量(にんにくよりやや多いぐらい)
トマト2個
香辛料
クミン 小さじ1/2
ターメリック 小さじ2
コリアンダー 小さじ2
パプリカ 小さじ2
シナモン 小さじ1/3
オレガノ 小さじ1/3
カルダモン 小さじ1/2
チリパウダー 小さじ1と1/2
セージ 小さじ1/3
ローリエ 2~3枚
チキンブイヨン 10カップ
ウスターソース 大さじ1
酢 小さじ3
ココナッツミルク1カップ
レモン汁 少々
塩 少々
コショウ 少々
サラダ油
1)鶏肉は三つにぶつ切りにしてフォークで穴を空けて塩コショウをすりこむ
2)たまねぎ、しょうが、にんにくはみじん切りにする。トマトは湯剥きして種を取って粗みじん切りにする
3)厚手の鍋にサラダ油を引いて、たまねぎ、しょうが、にんにくをよく炒めてキツネ色になるまでじっくり炒める(約1時間)
4)フライパンで鶏肉を焼く。皮がぱりっとするまで焼けたら3)の鍋に移す
5)3)の鍋にトマト、香辛料、ウスターソース、酢を加えて、軽く炒めたらチキンブイヨンを一気に加える。ブイヨンを加えたらローリエを加え、強火に。煮立ったらあくが出てくるので丁寧にあくをとる。
6)あくを取ったら中火にして30分~40分程度煮込んで、最後にココナッツミルク、塩、コショウ、レモン汁で仕上げる。
これだけ用意するのは遺跡外じゃないと無理だ。
用意した俺は偉いと本当に思った。
◆ ◆ ◆ ◆
「ちょっと、このたまねぎをみじん切りにしてみろ」
俺の目の前には9本の鶏肉。
骨のついた肉をぶつ切りするのは大変だし、一夜の実力もわからないから、最初にたまねぎを切ってもらうことにする。
俺は一夜の方を見ながら一本目の鶏肉を3つにぶつ切りにした。
一夜はぼーっとしている。
「どうかしたか?」
「マナ君、うち、それやりたい!」
「はぁ?」
仕方ないので場所チェンジ。
・・っとその前に。
「肉を切ったらこんな風に皮に穴をあけて塩コショウをよくすりこんでくれ。」
俺は切ったばかりの肉をとりあげて皮に何箇所か穴をあけてから、肉に塩とコショウをすりこんで皿に移した。
肉を触っていたから手を軽く洗ってからたまねぎに取り掛かる。
玉葱の外皮をむいて、半分に切る。そこからまず先端の部分を切り落とし、縦に切込みを入れる(ここでは切り落とさないで切込みを入れるだけ。根のほうはまだくっついた状態)。次に高さ方向に3,4段の切込みを入れて(ここも切込みを入れるだけ)、最後に先端側から細かく切り落としていく(ここで切り落としていく)。
もちろん根っこの側に残った分も細かく切って、最後に根っこの部分を捨てる。
そしたら、今度は包丁の刃先を持って、刃元を円を描くようにトントン叩いて微塵にしていく。
一夜は俺の手つきを黙って見ていた。
「どうした?手が止まっているぞ?」
「・・・・・・・マナ君!うちもたまねぎ切る!」
「はぁ!?」
一夜はもう一枚まな板を持ち出すと、俺の横でたまねぎをむき始めた。
包丁を持って・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
危なっかしい手つきだ。
きっと俺がやるまでどうやってみじん切りすればいいのかわからなかったのだろう。
まぁ、いい。
たまねぎは4個もある。
2人でみじん切りすればあっという間に終わるだろう。
◆ ◆ ◆ ◆
「何か手伝いましょうか?」
「僕も手伝おうか?」
俺には少し早めに来てくれたミーティアとシクの背中に天使の羽が見えた。
たまねぎ、しょうが、にんにくを先にみじん切りにして、たまねぎを丁寧に焦がさないように炒めるように一夜に言って、俺はその横で肉の下処理をはじめていた。
だが、本当は肉を最初に処理して一夜が炒めている間に俺はやりたいことがあったのだ。
一夜の炒める手つきもちょっと不安で、はなれる気になれない。
「ミーティア、助かるよ。すまない。バターライスの作り方は知っているか?」
「え?えぇ・・・一応。」
「バターライス9人分作ってくれないか?材料はそこにある。簡単だけどレシピはこれだ」
◆ バターライスの作り方 ◆
米9カップ弱を洗ってざるにあげて30分ほど水を切る。(水を切ったあとでも水を含むので量は増える。水を切ったあとで9カップ分になるぐらいにする)
その間にたまねぎを1個みじん切りにしておく
厚手の鍋でバター大さじ4を溶かし、たまねぎをしっかり炒める。そこに洗って水を切った米を加えて炒める。
米が透明になったら、9カップのブイヨン、塩、コショウを加えてふたをする。
強火にかけて沸騰したらそこから中火で10分炊く。
10分後に軽く鍋の様子を見て水分が全部飛んでいるようだったら、最後に3秒間強火にしてなべ底に残っている水を完全に飛ばす。
鍋のふたを一瞬とって、鍋にふきんをかぶせ、すばやくふたをする。この状態で15分蒸らすと出来上がり。
「僕も手伝うよ。ミーティア一人だと大変そうだからね」
「あぁ、頼む。」
俺は懸念していたバターライスをミーティアとシクに任せると、一夜のほうを振り返り・・・あわてて鍋底のたまねぎを救出した。
「一夜、しっかりなべ底もこすらないと、底のほうのたまねぎがこげるから気をつけるんだぞ。」
だが、もう一夜は必死だ。
これだけ一生懸命やっているのをみると、なんとかうまいカレーを仕上げてあげないと・・という気分になった。
◆ ◆ ◆ ◆
「フルーツ持ってきたえー」
たまねぎを炒め終わって、鶏肉も焼いて、鍋に香辛料やらトマトやらを突っ込んで、ブイヨンを加えたふたをしたとき舞華がフルーツ籠を持って立っていた。
マンゴーにびわにプラムにバナナに桃になし。
なかなかうまそうな果物ばかりだ。
バターライス組もそろそろ鍋から手を離せるような時間になったようだ。
「舞華、ナイス!デザートが欲しいと思ってたんだ」
「美味そうだね」
「わぁ、おいしそう」
「あ!うちマンゴー!このマンゴーはうちのもんやからね!」
「いっぱいあるから、遠慮せんでもええよ」
おれはあくをとりながら、みんながデザートを切る手つきを眺めた。
なんとなくシクが一番器用に見える。
舞華は母親の貫禄でなかなか手馴れている。
ミーティアもまずまず。
一夜は・・・・・・・・・まだまだ危なっかしい手付きだが、なんとか・・・と言う感じだろうか。
◆ ◆ ◆ ◆
あたりにカレーのいいにおいが充満してきたころ・・・
ぴょこっとかわいい龍が顔を出した。
「あぁ!ハーカちゃん、待ってたよ!」
一夜がうれしそうに微笑んだ。
一夜はハーカに料理を食べさせたかったらしい。
本当はシチューが作りたかったらしいが、俺が夏だからとカレーに決めた。
冬にはまたシチューの作り方を教えないといけないな・・・
一夜があまりにもうれしそうだから、俺はそんなことを考えた。
◆ ◆ ◆ ◆
シヴェル、ベア、トーキチローが合流する頃には、カレーとフルーツの盛り付けまで終わっていた。
「いっただっきまーす!!」
みんなでそろって食べる食事。
遺跡外だからこそ、こんな風に落ち着いてみんなで一つの料理を食べられる。
遺跡の中では一部の人にしか料理は出来ない。
こんなのんびりした時間を過ごすのもたまには悪くないだろう。
俺はみんなの楽しそうな表情を見てそう思った。
◆ ◆ ◆ ◆
後日談だが・・・・・・・この場にルイを呼ぶのを忘れた誰かさんは、とても大変な目にあったらしい。
突然開かれた料理教室
元はといえば一夜に教える約束をしたからだが・・・・。
せっかくだからメンバー全員招待して大鍋でカレーを作ることにした。
おっと、カレーだからと言って舐めるなよ。
最初に一夜に指定した時刻から1時間後に女性陣
3時間後男性陣に集まるように他のメンバーには言ってある。
今日のレシピ:チキンカレー 9人分
鶏もも肉(骨付き)9本
たまねぎ(大)4個 (小なら5個以上)
にんにく 4片
しょうが 適量(にんにくよりやや多いぐらい)
トマト2個
香辛料
クミン 小さじ1/2
ターメリック 小さじ2
コリアンダー 小さじ2
パプリカ 小さじ2
シナモン 小さじ1/3
オレガノ 小さじ1/3
カルダモン 小さじ1/2
チリパウダー 小さじ1と1/2
セージ 小さじ1/3
ローリエ 2~3枚
チキンブイヨン 10カップ
ウスターソース 大さじ1
酢 小さじ3
ココナッツミルク1カップ
レモン汁 少々
塩 少々
コショウ 少々
サラダ油
1)鶏肉は三つにぶつ切りにしてフォークで穴を空けて塩コショウをすりこむ
2)たまねぎ、しょうが、にんにくはみじん切りにする。トマトは湯剥きして種を取って粗みじん切りにする
3)厚手の鍋にサラダ油を引いて、たまねぎ、しょうが、にんにくをよく炒めてキツネ色になるまでじっくり炒める(約1時間)
4)フライパンで鶏肉を焼く。皮がぱりっとするまで焼けたら3)の鍋に移す
5)3)の鍋にトマト、香辛料、ウスターソース、酢を加えて、軽く炒めたらチキンブイヨンを一気に加える。ブイヨンを加えたらローリエを加え、強火に。煮立ったらあくが出てくるので丁寧にあくをとる。
6)あくを取ったら中火にして30分~40分程度煮込んで、最後にココナッツミルク、塩、コショウ、レモン汁で仕上げる。
これだけ用意するのは遺跡外じゃないと無理だ。
用意した俺は偉いと本当に思った。
◆ ◆ ◆ ◆
「ちょっと、このたまねぎをみじん切りにしてみろ」
俺の目の前には9本の鶏肉。
骨のついた肉をぶつ切りするのは大変だし、一夜の実力もわからないから、最初にたまねぎを切ってもらうことにする。
俺は一夜の方を見ながら一本目の鶏肉を3つにぶつ切りにした。
一夜はぼーっとしている。
「どうかしたか?」
「マナ君、うち、それやりたい!」
「はぁ?」
仕方ないので場所チェンジ。
・・っとその前に。
「肉を切ったらこんな風に皮に穴をあけて塩コショウをよくすりこんでくれ。」
俺は切ったばかりの肉をとりあげて皮に何箇所か穴をあけてから、肉に塩とコショウをすりこんで皿に移した。
肉を触っていたから手を軽く洗ってからたまねぎに取り掛かる。
玉葱の外皮をむいて、半分に切る。そこからまず先端の部分を切り落とし、縦に切込みを入れる(ここでは切り落とさないで切込みを入れるだけ。根のほうはまだくっついた状態)。次に高さ方向に3,4段の切込みを入れて(ここも切込みを入れるだけ)、最後に先端側から細かく切り落としていく(ここで切り落としていく)。
もちろん根っこの側に残った分も細かく切って、最後に根っこの部分を捨てる。
そしたら、今度は包丁の刃先を持って、刃元を円を描くようにトントン叩いて微塵にしていく。
一夜は俺の手つきを黙って見ていた。
「どうした?手が止まっているぞ?」
「・・・・・・・マナ君!うちもたまねぎ切る!」
「はぁ!?」
一夜はもう一枚まな板を持ち出すと、俺の横でたまねぎをむき始めた。
包丁を持って・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
危なっかしい手つきだ。
きっと俺がやるまでどうやってみじん切りすればいいのかわからなかったのだろう。
まぁ、いい。
たまねぎは4個もある。
2人でみじん切りすればあっという間に終わるだろう。
◆ ◆ ◆ ◆
「何か手伝いましょうか?」
「僕も手伝おうか?」
俺には少し早めに来てくれたミーティアとシクの背中に天使の羽が見えた。
たまねぎ、しょうが、にんにくを先にみじん切りにして、たまねぎを丁寧に焦がさないように炒めるように一夜に言って、俺はその横で肉の下処理をはじめていた。
だが、本当は肉を最初に処理して一夜が炒めている間に俺はやりたいことがあったのだ。
一夜の炒める手つきもちょっと不安で、はなれる気になれない。
「ミーティア、助かるよ。すまない。バターライスの作り方は知っているか?」
「え?えぇ・・・一応。」
「バターライス9人分作ってくれないか?材料はそこにある。簡単だけどレシピはこれだ」
◆ バターライスの作り方 ◆
米9カップ弱を洗ってざるにあげて30分ほど水を切る。(水を切ったあとでも水を含むので量は増える。水を切ったあとで9カップ分になるぐらいにする)
その間にたまねぎを1個みじん切りにしておく
厚手の鍋でバター大さじ4を溶かし、たまねぎをしっかり炒める。そこに洗って水を切った米を加えて炒める。
米が透明になったら、9カップのブイヨン、塩、コショウを加えてふたをする。
強火にかけて沸騰したらそこから中火で10分炊く。
10分後に軽く鍋の様子を見て水分が全部飛んでいるようだったら、最後に3秒間強火にしてなべ底に残っている水を完全に飛ばす。
鍋のふたを一瞬とって、鍋にふきんをかぶせ、すばやくふたをする。この状態で15分蒸らすと出来上がり。
「僕も手伝うよ。ミーティア一人だと大変そうだからね」
「あぁ、頼む。」
俺は懸念していたバターライスをミーティアとシクに任せると、一夜のほうを振り返り・・・あわてて鍋底のたまねぎを救出した。
「一夜、しっかりなべ底もこすらないと、底のほうのたまねぎがこげるから気をつけるんだぞ。」
だが、もう一夜は必死だ。
これだけ一生懸命やっているのをみると、なんとかうまいカレーを仕上げてあげないと・・という気分になった。
◆ ◆ ◆ ◆
「フルーツ持ってきたえー」
たまねぎを炒め終わって、鶏肉も焼いて、鍋に香辛料やらトマトやらを突っ込んで、ブイヨンを加えたふたをしたとき舞華がフルーツ籠を持って立っていた。
マンゴーにびわにプラムにバナナに桃になし。
なかなかうまそうな果物ばかりだ。
バターライス組もそろそろ鍋から手を離せるような時間になったようだ。
「舞華、ナイス!デザートが欲しいと思ってたんだ」
「美味そうだね」
「わぁ、おいしそう」
「あ!うちマンゴー!このマンゴーはうちのもんやからね!」
「いっぱいあるから、遠慮せんでもええよ」
おれはあくをとりながら、みんながデザートを切る手つきを眺めた。
なんとなくシクが一番器用に見える。
舞華は母親の貫禄でなかなか手馴れている。
ミーティアもまずまず。
一夜は・・・・・・・・・まだまだ危なっかしい手付きだが、なんとか・・・と言う感じだろうか。
◆ ◆ ◆ ◆
あたりにカレーのいいにおいが充満してきたころ・・・
ぴょこっとかわいい龍が顔を出した。
「あぁ!ハーカちゃん、待ってたよ!」
一夜がうれしそうに微笑んだ。
一夜はハーカに料理を食べさせたかったらしい。
本当はシチューが作りたかったらしいが、俺が夏だからとカレーに決めた。
冬にはまたシチューの作り方を教えないといけないな・・・
一夜があまりにもうれしそうだから、俺はそんなことを考えた。
◆ ◆ ◆ ◆
シヴェル、ベア、トーキチローが合流する頃には、カレーとフルーツの盛り付けまで終わっていた。
「いっただっきまーす!!」
みんなでそろって食べる食事。
遺跡外だからこそ、こんな風に落ち着いてみんなで一つの料理を食べられる。
遺跡の中では一部の人にしか料理は出来ない。
こんなのんびりした時間を過ごすのもたまには悪くないだろう。
俺はみんなの楽しそうな表情を見てそう思った。
◆ ◆ ◆ ◆
後日談だが・・・・・・・この場にルイを呼ぶのを忘れた誰かさんは、とても大変な目にあったらしい。
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