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闇と鎖と一つの焔

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  • 11/22/19:53

ホワイトデースペシャル

ホワイトデースペシャル 「オレンジのお届けもの」

チョコを下さった皆さんへ、マナからお返し。
ただし・・・・かなり手前勝手です。

お礼といいつつ主役はマナと華煉です。
ごめんなさい。



オレンジのお届けもの-序-

「そこで冷やすんだ。それ以上上げるな。」
「えぇ、ここで冷やすの!?」
「そう!チョコレートは温度が大事なんだ。30度以上に上げちゃダメなんだ」

チョコレートをなめらかに仕上げるといってマナは妥協を許さなかった。
とはいえ、体は華煉が動かしていて・・・マナは近くから声で指示するのみ。

「もう!そんなにいうなら自分でやってよ!」
「それが出来るなら・・・・とっくにやってる・・・・」
「・・・ごめん。ごめんね、マナ。」

思わず口をついてでた言葉
だけど、マナの体にマナの魂を戻せなくしてしまったのは・・・マナにも原因はあるが、守護精霊である自分の責任の方が大だ。

「ふむ・・・・難儀しておるようじゃの。」
「清蘭」
「清蘭様」

声をかけてきたのはマナも旧知の精霊
華煉よりも格上の・・・聖霊、清蘭だった。

「ちょっとだけ手助けしてやろうかいのぉ」

◆        ◆         ◆

あの悪趣味じじい。
だが、感謝はしているさ。
俺のために一日だけ体を用意して貸してくれた。
姿も俺にそっくりで・・・ただ、火の属性を有していない清蘭の用意した体だから・・・
俺にそっくりで、だけど、金髪碧眼長髪で翼のない白人の容姿。
ご丁寧に、真っ白なフリルのブラウス。
チョコレートを扱うのになんでこんな真っ白な・・・・。

「華煉、そこのオレンジとってくれ!・・・・・華煉?」
「マナのそういう格好はじめて見た・・・・」
「・・・そういう感想はチョコレートが出来てからなら聞いてやるよ。ほら、オレンジ」

どうせ、俺にはこんなフリフリしたどこの王子ですかって感じの服は似合わねぇよ。
俺に呆れてぼーっとしている華煉からシロップに漬け込んだオレンジをひったくる。
作っているのはオランジェット
トリュフは手の上で転がすので・・・
やっぱりルビィラさんみたいな人からもらうならともかく、俺からもらうのは良い感じはしないだろう。
オランジェットならオレンジをつけるだけだから、作り方を知っている人でもそんなに嫌な感じはしないだろうから。
それにこの島の爽やかなオレンジの香りとチョコレートは見事にマッチするはずだ。

結局途中からぼけっとしていた華煉はほとんど作業をせず、俺がほとんど作り上げた。
ラッピングまでして、出来上がりをみて満足する。これならいいだろう。

「清蘭」

─────なんじゃい

「終わったぞ。体貸してくれてありがとう」

守護精霊でもないのに俺に体を貸してくれた。
さぞ疲れ切って消耗しているだろう。
これ以上無理はさせられない。
俺は清蘭に感謝しつつ黙って目を閉じ、体を明け渡し異空間に封じられるのを待った。

─────なんじゃ、届けには行かんのか?

「え?」

─────今日一日貸してやるといったじゃろ。間に合うなら行って来るといい。

「そんな・・・・大丈夫なのか?俺、あんたにまだ教えてもらいたいことが山ほどある。
あんたが無理して、この先来れなくなるぐらいなら、もういいんだけど。」

─────ほっほっほ。儂を見くびるなよ。一日と言うたかて、せいぜい昼から半日じゃろぉ?そのぐらいはチョロいもんじゃよ。ほっほっほ。

「ありがとう・・・・・俺、このチョコ自分の手で渡したかったんだ。本当に済まない。」

─────行ってくるが良い。

こうして俺はオランジェットを持って、それぞれの人にチョコレートを届けに行くことになった。
せっかくだから、それぞれの人にあった花を持って・・・・

 

◆オレンジのお届けもの(一夜の場合)

まずは闇の翼のメンバーへと思って、俺は一夜とハーカを探した。
見つかったのは一夜のほう。
俺は一夜に選んだ花を持って声をかけた。

「一夜」

一夜が振り返る。
目が大きく、まん丸くなったかと思うと・・・・

「ぷ・・・・・・・ぶぶっ・・・あはははははははは」

いきなり大笑いされた。

「ま・・マナ君?それとも華煉ちゃんが化けてるん?ちょ・・・何その格好。うちを笑い殺す気やろ!!」

今の俺の格好・・・・金髪碧眼長髪の白人で・・・・
白いふんわりとしたシルクのシャツの一番上までボタンを留めて、返し襟を裏返すとそこにはビラビラのレース。
ふわりとした袖口も二重の折り返しで、折り返すとフリルとレースがいっぱい。
それに片方の肩から白いマントを羽織り、ご丁寧にマントには金色の飾り紐と金細工の飾り。
さらに白いパンツに白いブーツ。

なんだ、この真っ白なファッション・・・と俺だって思う。
どこの王子だ。どこの・・・。
ひぃひぃ言いながら涙を流して大笑いしている一夜を見て、思わずコツンと頭を叩いてしまった。

「いったー。何すんの!何すんの!
さては・・・マナ君やろ!レディーにこんなデリカシーのないことするんは華煉ちゃんとちゃうもんね。」
「うるさい。黙れ。俺にはそんなに時間がない。ほれ受け取れ!」

そういって一夜に押し付けたのはオランジェットの入った箱とサンビタリアの花。

「時間がないって?」

きょとんとする一夜に指折り数えて答える。

「あと、ハーカとぴぃと燈茉さんとルビィラさんとピーチさんとジゼルに会わないといけない。」
「もう、もてる男は辛いな。ヒューヒュー!」

その後も散々からかわれて、俺はようやく一夜から解放された。
俺がその場を立ち去ったあと・・・

「なんや、大したことないやん・・・もう会われへんようなこと言うて・・・ほんま大げさやねんから」

一夜はぽつりとつぶやいた。
そういって箱を開けてオランジェットを一口食べた。

サンビタリアの花言葉・・・・・「いつも愉快」



◆オレンジのお届けもの(ぴぃの場合)

ハーカは見つからなくて・・・俺は先にぴぃのところに行くことにした。
一夜に散々からかわれて、ちょっと癒されたかったと言うのもある。

「ぴぃ!」
「あ!マナ!」

俺を見るとにっこり笑う。

「マナ、すご~い。王子様みたいなのら。それどうしたのら?誰が作った?その袖口とかどうなってるのら?」

そ・・・そういえばぴぃはいろんな服を作ったりするのが大好きで、レイヤーだと言っていた。
俺にはよくわからなかったが。

「その袖見せて欲しいのら!」
「ちょっとめくってみてほしいのら!」
「その襟は?わぁ~すごいのら。このレース」
「それにこの布・・・とってもふんわりして上質なのら。」
「それにこのマント!これもすごいのら!!・・・」

・・・・一夜とは違った意味で俺は疲れることになる。

「ぴぃ・・・もういい?」

俺は大人気なくちょっとげんなりした顔をしたのかもしれない。

「あ・・・・マナ。ごめんなのら・・・・・」

しょんぼりしてしまったぴぃが可愛くて、頭をなでなでして、ぎゅっとしてしまう。

「ほんとに、ぴぃはかわいいな!!」
「マ・・・・マナ、苦しいのら!放すのら!!」
「あぁ、ごめん、ごめん。」

思わずドールじゃなくて本体の方をぎゅっとしてしまった。
そっとぴぃを放すと、用意してきたオランジェットと留紅草(るこんそう)を手渡した。

「これ、あげるよ。バレンタインデーにもらったブラウニーのお返し。ちょっとだけ華煉も手伝ったんだ。」

ぴぃは肩に乗っている女の人も・・と言ってくれていたから。
ぴぃの顔がぱぁっと輝く。

「ありがとう!とってもうれしいのら!!」

あぁ、もう、本当にぴぃはかわいい。
別れるのは辛かったけど、そっと頭を撫でると

「俺、他の人にも届けないといけないから。ぴぃ、元気でな。」
「マーナ、もう行っちゃう?」
「あぁ、他にも会わないといけない人がいるんだ」
「マナー」
「ん?」
「今度はいつ会えるのら?練習試合する約束なのら!」

俺は少し苦笑した。
次にぴぃと練習試合するのは・・きっと華煉だろうから。

「俺は団体行動しているからな。縁があったら会えるさ。」
「うん、きっとなのら!」

少しだけ罪悪感。
縁があったら確かにまた会えるかもしれない。
でも・・・・・
「バイバイ、ぴぃ」

俺はぴぃに聞こえないように十分離れてから小さく呟いた。

るこんそうの花言葉・・・・・・「常に愛らしい」

 

◆オレンジのお届けもの(瑠辺 燈茉さんの場合)

「さて・・・」

俺の知る限りではかなり変わった人だったはず。
男のような女の人
もらったチョコレートは・・・なんだかとってもビターだった。
甘党の俺としてはもうちょっとミルクを加えて欲しいと思ったが、ものすごく濃かったので・・・
そのまま食べるのを断念してホットチョコレートにさせてもらった。

「確かこのあたりに・・・」

ホワイトデーともなると、この島中できょろきょろしている奴が多い。
だから、女性がどこにキャンプをはっているかのマップが飛ぶように売れていた。
何でもこのマップで情報屋業界は多いに潤っているらしい。

俺が手にしているのもそんなマップの一つ。
バレンタインデーのパーティ会場で6人のメンバーにチョコレートを配った燈茉さんもしっかりマップで所在が割れていた。

「ここかな?」

俺は部屋の中を覗きこんだ。
中性的な女の人と、同じく中性的な眼鏡をかけた男の人
燈茉さんと連れの捷さんだろう。

俺は部屋のドアをノックしようとして、そのまま固まった。

・・・・・・なんだ?この匂いは?

中では燈茉さんさんが料理をしているようだ。
だが・・・・・匂いからは料理が想像できない。

と、そのとき捷さんが料理を作り始めた。
しばらくして、ごく普通の料理の匂いが漂い始める。
そこでようやく俺は察した。

「・・・・・・・・・ナポリタンだったのか・・・」

何をどうするとあぁいう匂いになるのか俺にもよくわからない。
だが・・・・

いや、失礼だな。
バレンタインのチョコは確かにかなりビターだったが、ビター好きの人ならあのぐらいがむしろ好ましいのだろうし。
それにあのチョコは燈茉さんの手作りだと言っていた。

俺はドアをノックする。
手の空いている燈茉さんがドアから少し顔を覗かせる。

そんな燈茉さんさんに俺はオランジェットの包みとそして一枝の花を差し出した。

「チョコレートをありがとう。これ、お返しだよ。」

俺が来ることを予想していなかったのだろうか?驚いた顔をしている燈茉さん。
だが、俺はもっと驚いていた。
ドアを開けて匂いをかぐ。
少し冷や汗が出てくる。
いや、違う。あのチョコはちょっとビターなだけでうまかったじゃないか。
だから、きっと気のせいだ。

俺はどうやってその場を脱出したのか憶えていない。
だが、後日俺は捷さんがこんな風に話していたことを聞くことになる。

「いや・・・あのチョコは危険だったので僕が毒見したんですよ。まさか一発で食べられる物が出てくるとは思わなかったけど」
凶器にならなくて本当によかった。

っと。
あのチョコを食べただけなら俺はその言葉を笑い飛ばしただろう。
だが、さっきのあの匂いは?
・・・・チョコで済んだ俺は実は本当に運がよかったのかもしれない。



俺が燈茉さんに渡した花はカンガルーポー
花言葉は・・・・・「不思議」「驚き」「分別」

 

◆オレンジのお届けもの(ルビィラさんの場合)

「これは・・・・すごいな」

俺は思わずあっけにとられてしまった。
この島でも有数の料理上手な人。
バレンタインにはみんなにチョコを振舞ったと聞いていた。
イベントの会場設営をしていた俺にまでチョコをくれた、とても素敵な女の人。

ルビィラさん

微笑みながら、俺にチョコレートをお一つどうぞと渡してくれた。
中に入っていたのは、3粒のトリュフ。
とてもなめらかで、美味しくて、食べたときとても幸せな気分になれた。

なので、華煉に渡さずに一人で三粒全部食べたため、華煉はふくれていた。

そんなルビィラさんだから・・・当然お返ししようと思った連中は多数いて、また、どいつもこいつもタイミングをうかがっているもんだから、ルビィラさんの周りには・・・・(おっとりしている本人は気づいてないのかもしれないが)・・・少し後ろにもきょろきょろした男、少し前にも挙動不審な男、空の上まで挙動不審な男

あ・・・あやしい!お前たち怪しすぎる!

確かに絶妙のタイミングでこういったものは渡したいよな。
とても素敵な人だし。
気持ちはとてもよくわかる。

当の本人は、というと遺跡の廃墟の上に薄いベージュの布を広げて、座っている。
何やらノートを広げて書きものをしているらしい。

邪魔をしたくない気持ちはよくわかる。
だが、あいにくと俺には時間がない。

「ルビィラさん」

声をかけると殺気のこもった目が俺に集中する。
ちょ・・ちょっと待て。俺が事前に想定していたより殺気が多い。
さらに隠れている奴もたくさんいたのか!
俺は呆然としたが、ルビィラさんがこちらを向くと、近くにいた連中がいっせいに隠れた。

ここで下手なことをするとあとで刺される。
俺は冷や汗をかきながら慎重に少し距離をおいて、オランジェットとラナンキュラスの花を手渡した。
花を手渡す時に殺気が強まった気がしたのは気のせいじゃないよな。

「トリュフチョコうまかった。これはお返しだ。どうもありがとう。」

「まぁ」

といってルビィラさんがうれしそうにする。
さらに殺気が強くなる。
俺ほんとにここから無事に帰れるだろうか・・・・。

「あの」

「はい?」

遠慮がちにルビィラさんが口を開く。
何やら少し照れた顔で・・・・少しもじもじしている。
その様子は少女みたいでかわいらしい。
そして・・・・俺はとにかくここから逃げたい気分になった。言うまでもなく殺気がより一層・・・

だが、次のルビィラさんの言葉が俺を救った。

「あの・・・・・・どなたでしたっけ?」

「はぁ」

「ごめんなさい・・・あの・・・どちらさまですか?」

な・・・・なるほど。姿が違うのでわからなかったわけか。
照れた様子だった理由がわかった。
そしてその台詞で殺気が少し薄くなる。
そりゃどうだよな。
ルビィラさんに憶えられていない男なら完全に義理で、誰かのついでに配られたんだろうと思うよな。
俺はほっとしながら、

「バレンタインパーティの会場設営をしていたものです。あの時はチョコをありがとうございました。」

そういって、「失礼します。」というとそそくさと退場しようとした。

「あ、思い出した!どうしたらいいんだろうって顔をしてた、あの素敵な男の子ね!」

アーメン。
俺は無神論者だけど、なんとなくそう言ってみたくなった。

ルビィラさんはふふっと微笑んで、
「素敵な子だったから、一目であげたくなったのよね。」
といった・・・・・

神よ!
俺はルビィラさんがこれ以上話す前に退場することにした。
清蘭の体だと翼がないのが恨めしい。

「じゃ・・・じゃあ、俺、他にも行くところがありますので!」

俺はダッシュでその場を離れた。
普段は飛んで逃げていたから、こんな風にダッシュするのははじめてだ。

「ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ・・み・・・水」

殺気を振り切ったあと、俺は1時間ぐらい休まないと立ち直れなかった。



ラナンキュラスの花言葉・・・・・「魅力的」「美しい人格」「晴れやかな魅力」「あなたは魅力に満ちている」

※ルビィラさんの台詞は35日目にマナにあてて送られたメッセージが元になっています。

 

◆オレンジのお届けもの(ピーチさんの場合)

「えっと・・・次は・・・」

こちらもこの島の中で有数の有名な人。
元魔法少女のピーチさん
俺ですら知っている有名人。

トレードマークはピンク色のフリフリロリータの魔法服

俺ははたと気がついて自分の服をみる。
思わず天を仰いで額を手で押さえる。
ふぁさっという音と共に額に当たるレースがまた神経を逆なでする。

清蘭のおかげで金髪碧眼だからそれほどおかしくはないと思うんだが・・・・
体つきだって俺の体じゃなくて清蘭の体だから男にしては華奢だし。

だが、ショーウィンドウなどに映った自分の姿はとても見れたものではなく・・・・
─────鏡のない場所に行きたい・・・
と俺に思わせるほど。

フリフリロリータのピーチさんと、まったく似合わないフリフリの服を着た俺。
さぞ目立つことだろう。

「・・・・さくっと渡してさくっと帰るか・・・・」

そんな酷いことを考えて、歩いていると遺跡内で座っているピーチさんを見つけた。
何やら手紙を読んでいるらしい。
そういえばピーチさんには娘さんがいると聞いた。
とても優しい顔をしている。

「おや、あんたは?」

俺に気づいて手紙を置くとじっと俺の顔を見た。

「あんた、あの火喰い鳥の坊やかい?」

どうやらわかってもらえたらしい。
俺はコクッと頷くと、オランジェットの箱を渡した。

「これをあたしにくれるのかい。何もそんな気を使わなくてもいいのに。でもせっかくだからもらっておくよ。ふふっ。こんなかわいい坊やからプレゼントをもらえるなんて、ちょっと気持ちがいいじゃないか。」

前にチョコレートをもらったときにも思ったけど、とてもサバサバした感じのいい人だ。
この人にだったら話してもいいだろうか。

「ちょっと話を聞いてもらってもいいかな?」
「おや、なんだい?何か悩み事でもあるのかい?」
「ちょっとな・・・」

このあと会いにいく二人。
ハーカにはいつものように話をしてオランジェットを渡すだけ。

悩んでいるのはもう一人。
ハーフエルフのジゼル。
「友情の証に」
といってチョコをくれた。
俺は・・・ほんの少し寂しい気がした。
今日このあとオランジェットを渡すと・・・多分彼女にはもう二度と会えない。
なんといったらいいんだろう。
こうやっていろんな人に御礼をしながらも、俺はまだ彼女になんと言ったらいいのかわからない。
蒼夜やAchtや・・・たくさんの友人達には、なぜかまた会える気がしている。
ハーカにも一夜にも・・・ひょっとしたらぴぃにも。
だけど、ジゼルだけは今日このあと会ったら、もう二度と会えない気がしてならない。
俺はこうやってお返しを渡しながらも、手もとのチョコの包みが減っていくのを複雑な思いで見つめていた。
手もとのオランジェットはあと二つ。
これがあと一つになったら、彼女に会いにいく。
俺はそのときを先延ばしにしたいのかもしれない。

「自分でもどうしたらいいのかわからない。俺がこの体を借りていられるのは今日だけだ。悩んでいる余裕もないし、このまま会わずにあえなくなるのも嫌だ。だけど、どうしたらいいのかわからないんだ。」

俺は吐き捨てるようにいうと、ふぅっと息を吐いた。

「すまんな、こんな愚痴を言って。聞いてもらったらちょっとすっきりした。」

俺の話をじっと一通り聞いていたピーチさんがすっと立ち上がり・・・・

どがっ!!
「痛て!」

俺の背中を思いっきり殴りつけた。

「何を辛気臭いこと言ってるんだい!しっかりしな!男だろ!さぁ、他に言いたいことがあるなら遠慮なくここで喋っちまいな!言い残すことがないぐらい喋りつくしたら」

そういうと今度は俺の頭をぽんぽんと優しく叩いた。

「・・・そしたら、そのあとどうしたらいいのか・・・・あんたが一番よくわかっているはずだよ。」

あぁ、そうか。
この人は母親なんだな。本当に。

頭をぽんっと叩かれて、気持ちが軽くなっていくのがわかる。

「ありがとう」
「なぁに。いいさ。うちにもあんたみたいな素直な男の子が欲しかったねぇ。娘もいいけど。」
「その手紙は?」
「あぁ、うちの娘からだよ。たまにこうやって手紙をよこすんだ。」

あぁそうか。やっぱりお嬢さんからの手紙だったんだ。
優しそうな顔。
とても純粋で、小粋で、さっぱりとした・・・ちょっとロリータファッションには驚くけど、だけど、素敵な女性。

この人にはこの花を渡そう。

「おや、これは?」
「これを貴女に。」
「なんだい。他の女の子に渡さなくていいのかい?」
「いや・・・これは貴女用の花だから。貴女はとってもいい女だと思うよ。本当に。」

どうやら俺は快挙をなしたらしい。
俺の言葉が気障過ぎたのか?ピーチさんは凍りついて硬直してしまった。

「じゃあ、俺行ってくるよ。どうもありがとう!」

俺がピーチさんに、とてつもなく、くさい台詞とともに渡したのはオキザリスの花だった。


オキザリスの花言葉・・・・・「輝く心」「喜び」「母親の優しさ」

 


◆オレンジのお届けもの(ハーカの場合)


「ハーカ?いるのか?すまん。今俺飛べないんだ。降りてきてくれないか?」

そういって俺は空を仰いで声をかけた。
ハーカはがけの上で夕日を眺めるのが好きなはずだ。

やがて・・・

パサッ

と音がして・・

「?マナ?」

俺は軽く片手をあげる。
そしてやってきたハーカにぽんっと包みを手渡した。

「?」

「チョコレートだよ。この前、バレンタインのチョコをもらったから・・・俺からお返し。それとこれ」

俺がハーカに選んだ花は・・・・麦藁菊

ハーカはきょとんとしている。
いつも眠そうで、いつも愛らしくて、そして俺以上に火の加護を受けたハーカ。
本当は俺よりもとっても年長で・・・守ってやる必要などないぐらい強いんだけど・・・
でも、なんとなく守ってあげたかったな。

「・・・闘技大会・・俺の代わりに華煉が出るから。ミーティアと華煉と二人でハーカの前に立つから。支援してやってくれな」
「マナは?」
「俺か?俺はこのあとは見学。こうしていられるのもあと少ししかない。だけど、ハーカ。」
「?」
「俺はきっともう一回戻ってくるよ。その頃にはハーカももっと強くなってるし、舞華もシヴェルもとんでもなく強くなっているだろうな。だから・・・・ま・た・な。それまでみんなと仲良くな。」

ぴぃには言えなかった。「またな」って言えなかった
だけど、闇の翼のメンバーにはきっとまた会う気がするから。
もう一度、きっともう一度会えると信じているから。
特に長命な龍族のハーカにならもう一度会えると信じている。

「マナ」
「ん?」
「お花、とてもいい、香り、ね」
「あぁそうだな。喜んでもらえてうれしいよ。」

ハーカはにっこり笑う。
だが、俺は動揺を隠すので手一杯だった。
香り・・・・そう、さっきまでは俺も香りを感じてた。
だけど、今は感じない。
清蘭の用意してくれた器と俺の感覚がずれはじめているんだろう。
もう残された時間は少ない。

「じゃあな、ハーカ。今度あう時は互いに火の力で戦って見よう!俺もきっと強くなるから。一夜とシクと仲良く。華煉のこと頼むな!」

ハーカに手を振って俺は走る。
最後のチョコレートを手に持って。


むぎわらぎくの花言葉・・・・・「思い出」「いつも覚えていたい」「永遠の記憶」「献身」

 


◆オレンジのお届けもの(ジゼルの場合)

もう夕日も落ちて夜になる頃、俺はようやくジゼルを見つけた。

「どうしたの?そんな格好をして。」

そういってこちらを見つめ返すジゼルに俺は何も言えなかった。
言葉が浮かばなかったわけじゃない。
ただ、ダッシュして走り回ったので話す余裕がなかっただけだ。

「はぁはぁぜぇこほっぜぇぜぇ」

俺は声が出ないまま、手で少し待ってと合図をした。
そんな俺の様子を見て、ジゼルは無言でコップに入った水を差し出してくれた。
遺跡外のジゼルのパーティのビヴァークポイントで・・・俺は水を一杯もらってようやく声が出せるようになった。

「これを君に」

そういってオランジェットの包みを渡す。
もう俺では香りはわからないけど、ほのかにオレンジの香りがするはずだ。

「バレンタインのチョコレートありがとう。それと・・・・この花を君に」

彼女には何度か花を送った。
前に送ったスノウドロップが最後になるとおもった。
だけど、もう一度送ることが出来た。

俺が最後に彼女に選んだ花は アカシア ・・・・別名ミモザ

「この花の花言葉は『優雅』そして『友情』。だから、これを君に送りたかった。」

伝えることが出来た。
渡すことが出来た。
もう十分だ。

「俺、もういかないといけない。この普段と違う体・・・借り物なんだ。今の俺に体はない。魂だけの存在になってしまった。だから・・・」

俺は目を瞑った。
息を吐いて、そして・・・

「だから・・・・・もう貴女には会えない。もう貴女に花を送ることもない。貴女のことが好きだよ。でももう俺は自由に会いには来れない。」

そう、言わなければ。
俺が貴女を嫌いになって会いに来ないわけじゃない。
でも、もう俺には体がない。
俺の体を取り戻すために、俺が生きるためにこれから戦うのは華煉だから。
特別な人で、特別な友達で、特別過ぎるから、もう会わない。

「これから俺のために生きる人がいるから、俺もその人のために魂だけになっても残る。俺にはもうこんな風に会いに来ることは出来ない。その人のそばで、その人と共に生きるから。」
「・・・・華煉?」
「あぁ。」

ふっとジゼルは微笑んだ。

「友情の印だといったでしょう。」
「あぁそうだな。俺も友情の花を送った。」

俺はもう行かなければならない。
俺はふっと一歩下がった。

「マナ」
「うん?」
「またね。今度は華煉と一緒にね。」

俺は一瞬なんと言っていいかわからなかった。
でも・・・そう。
彼女は友人だよな。
蒼夜やAchtやぴぃと何も変わらない。

「ジゼル」
「?」
「貴女・・・・本当にいい女だな。」

絶句したジゼルを見て俺はちょっとすっきりした。
すっきりしたから、こう言った。

「またな。」

さぁ、俺は戻らなければ。
清蘭に体を返すために。
火喰い鳥のナイフの元へ。ジゼルのところから華煉のいる場所へ。


ミモザの花言葉・・・・・・「優雅」「友情」 そして・・・・

 

◆オレンジのお届けもの ―終―

「華煉、ただいま」
「マナ、お帰りなさい・・・・・大丈夫?」

大丈夫なんかじゃなかった。
清蘭の体は俺には本当にあわなかったから。
だから、俺は華煉の元にたどり着くとそのまま倒れてしまった。

「華煉・・・・火喰い鳥のナイフ」

俺はそれだけ伝えた。

清蘭・・・・・・

体を貸してくれた精霊に呼びかける。

─────ほっほっほ。本当に丸一日わしの用意した体を使いおったか。もっと早くに動けなくなると思ったがのぉ。お主、根性だけはあるの。ほっほっほ。

このくそじじい。本当は一日ももたないとわかっていて俺にこの体を貸しやがったな。

─────どれ返してもらおうかの

暗転

俺は意識を失った。

 

 


「清蘭様、マナは本当に大丈夫なんですか?」
「ほっほっほ 大丈夫じゃよ。大したことにはならん。ところで華煉」
「なんです?」
「なぁ・・・・その仮初の器ごとその男吸収してしまんわんか?その方がおぬしのためじゃよ。」
「お断りします!マナは・・・マナは・・・・」

そういって仮初の器を眺めた。
色が白くて、金髪で、レースをふんだんに使った服を着て・・・清蘭の用意した体は細身で、王子様みたいで。
大抵の女の子はこんな男の人の方がいいのかもしれない。

でも違う。
これは私の取り戻したいマナじゃない。

「マナは私が必ず元に戻します。」

 

 

 

次に俺が気づいたとき・・・俺は魂だけの存在になって、そして火喰い鳥のナイフの中にいた。
「ほっほっほ。気づいたようじゃの。」
「清蘭」
「ふむ。魂の形は仮初の器に入っても変わっておらんようじゃの。」
「俺の魂・・・変質してもおかしくなかったのか?」
「意志が弱い者ならの。器に引きずられることはある。じゃが、おぬしは思った以上に見かけに無頓着じゃの」

俺はなんと答えていいかわからなかった。
だが、一つだけ確実に俺の言える言葉がある。
だから、俺はそれを伝えた。

「体、貸してくれてありがとう。俺・・・自分の手でお返ししたかったんだ。」

そんな俺を複雑そうな顔をして清蘭は見返した。

「儂はおぬしに体を貸さなければ良かったと思ったよ。」

俺は不思議そうな顔をして見返した。

「おぬしがおらん間・・・・華煉はずっと不安そうにしておった。そんなに長い時間じゃないというても、ずっとそわそわして。
お主がおらんことであの子がどれだけ不安に感じたか、わからんじゃろうのぉ。
あのこの意識はすでに女性として定着しつつある。本当におぬしはその意味がわからんのか?」

 

 


カタッ
背後で小さく音が聞こえて華煉は振り返った。

「さすがに・・・・ちょっと辛いな・・・・」
「マナ!」

仮初の器から火喰い鳥のナイフに戻したはずなのに、マナはまた仮初の体に魂をうつしていた。

「マナ、そんな無茶しないで!清蘭様やめさせてください!」
「華煉、いい・・から。時間がないんだ。・・・・・こちらに来て。伝えたいことが・・・ある。」

華煉はマナの体をそっと支えた。

「マナ、マナ、無茶しないで。こんな風に仮初の肉体にずっと宿っていたら魂が擦り切れてしまう。」

華煉が本気で心配している。だから余計残り時間は少ないんだろう。

「華煉、・・・・・伝えたいことがあるんだ。」
「マナ、何」

俺の顔を覗き込んでくる華煉。
あぁそうさ。
伝えないといけない。

俺は華煉をハグした。

「マ・・・マ・・・マナ」

そうだ。華煉が人のサイズで実体化した時は俺が消耗していたし、そのあとは華連もとても小さな人型だったから。
だから俺は伝えたことがなかった。
人に抱きしめてもらう暖かさも、人の心臓の音が聞こえるととても気持ちが安らぐことも。

夢の中で何度かハグしてた。
だけど、こんな風に互いが肉体を持ったことは今までなかった。
だから・・・・俺の大事な華煉に伝えないと。

「華煉」
「マナ・・・暖かい」
「華煉、心が弱っている時に誰かに抱きしめられることはとても落ち着くことなんだ。これが人の暖かさだよ。華煉。」
「マナ」
「憶えておいて。でも、華煉。俺はいつでもお前のそばにいるから。だから・・・」
「マナ?」
「いいか!どれだけ心が弱っても、他の野郎に抱きしめられたりするなよ!絶対だぞ!」


・・・・・・・ぷっ

俺の腕の中で華煉は笑い始めた。

「マナ・・・マナ・・・かわいい!」
「誰がかわいいだ!かわいいとか男に言ってもほめ言葉にならない!」
「だって・・・・マナ・・・・かわいいよ!ぷっくっくっく」

華煉はずっと俺の腕の中で笑いをこらえてた。
俺は少しふくれていたけど、そのうち華煉につられて笑い始めた。

「くっくっく・・ははははははは」
「マナ・・マナ・・・あは・・・もう面白すぎ!」
「こら面白がってないでちゃんと聞け。約束だぞ、絶対だからな」
「あはは。はいはい。」
「舞華とミーティアとハーカは許す。一夜もOk.ルイだってOKだけど、他はダメ!」
「うん、うん、わかったから。約束するから!」

ずきっ!

タイムリミットだ。

「華煉」
俺は華煉の髪をそっと撫でた。
「俺はいつでもお前といる。俺はお前が一番大事だから。」
「マナ?」
そっと華煉の耳に呟く
「いつか・・・・いつでもこんな風にしていられる日が来るといいな」

そして、その言葉を伝えて、俺は・・・・また意識を失った。





オレンジのお届けもの
いつか・・・俺の一番大事な人にオレンジを渡せますように。

 


オレンジの花言葉・・・・・「花嫁の喜び」「純粋」「愛らしさ」

 

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あぁ…!

ステキな小説の中にピーチを書いて下さり、ありがとうございます!
はぁ…思わず読み入ってしまいました。
やっぱりマナさんの文章は凄いです。
本音を言うと、そんなマナさんが3倍返しの小説を書いて下さる、というので厚かましくもチョコを送らせてもらったのです。
一面識もないのにすみませんでした…でも、思い切って実行に移して本当に良かったと感激してます、ありがとうございます!

それにしてもピーチの描写が的確で、さすが!と思いました。
ここまでピーチを捉えて下さるには、それなりに調べて下さったんじゃないかと…!
というか、ピーチを知っていて下さったというだけでもうれしかったのですが!
娘からの手紙や、マナさんへの激励といった重要な役どころも下さり、本当にうれしかったですっ。
そして、花言葉に、いい女という言葉、チョコとともに素晴らしいプレゼントをありがとうございます。

なんだか言葉には尽くせない喜びと感謝が溢れてるのですが、キリがない繰言になりそうなので、この辺りにしたいと思います…。
本当にありがとうございました!

  • 2008年03月18日火
  • URL
  • ピーチ(494)PL
  • 編集

こちらこそ

いや、その・・・誉めていただきありがとうございます。(照

こちらこそ、チョコをありがとうございました。
某フェン○ルさんとか某ハ○さんとか、交流範囲の広い方々に埋もれて、一つもチョコが来ない可能性もありかなと覚悟していたので、更新後はかなりうれしかったです。

ピーチさんは行動の幅が拾い方なので、ずいぶん前から捕捉していました。
文章書きから見ると、ありがたい方です。
懐の深いキャラクターなので、どんな風にでも動いてくれる。

余裕があったら一人一人にSS書きたかったんですが・・。
それはまた機会があったらということで。

読んでいただきありがとうございました!

  • 2008年03月19日水
  • マナPL
  • 編集

遅くなりましたがー…

小説に出させていただき、ありがとうございますー。
私もこんな少女なぴよこが書ければいいのですが、最近ただのおばか化してて困ってます(笑)
私は長編とか書いたことないので、マナさんを尊敬してます。
今度、どうやって物語を膨らませるのか、とか
レクチャーしていただきたいです、はい。

こっそりマナさんと華煉さんを応援してます。
2人には幸せになっていただきたいのですけどね…どうなるのか、わくわくです。

そして、すっごく嬉しかったので、
それを表現するために一枚置いていきます。
http://rinrin1341.hp.infoseek.co.jp/MANA.JPG
ぴよこ的にはこんな感じです。
マナさんの方は…金髪碧眼、白ブラウスにマント…
で、よろしかったかな。あ、あと長髪。
あんまり長髪にはしてませんが…。

未定ですが、今度マナさんと華煉さんの2人を
描かせていただいてもよろしいですか?

と、長文になってしまいましたが、
本当にありがとうございましたー。

  • 2008年04月16日水
  • 白羽ぴよこ
  • 編集

わ~~気づくの遅すぎ

今頃気づくダメっぷり。
いくら忙しくてもこれはない>PL

ぴぃ、ありがとう。
マナから見たぴぃはとっても可愛らしくて、いつも癒してもらってます。

小説を書くコツ?ない、ない。
あえて言うなら頭の中で最初に浮かんだイメージを大事にすることかと。
この人にチョコを持っていったらどんな反応をしてくれるかな・・・なんて思いながら最初に浮かんだイメージを大事にする。
それだけかな。
文章は変えるとしても、話の筋を変えるとしても、イメージから外れた話にしない。
そしたら、なんとなくつながるようです。
たまにイメージを膨らませていると印象的な台詞が浮かぶことがあって、それは速攻でメモしてる。

長い話を書く時は最初にいくつかのイメージが浮かんで、あとはそれをつなげるだけ。
実はイメージのある場所は簡単で、つなぐ箇所を書く方が難しい。

金髪のマナをありがとうございました。
一回ぐらい絵に描いたような王子様させたかったんですよ。
そうそう。まさにこんな感じ。
右クリックでいただきました。
ありがとうございました。

  • 2008年05月11日日
  • マナPL
  • 編集

なるほど!

小説のコツ教えていただきありがとうございますね!
私もぴよこで書きたい話はありますがー…
うまく繋がらないし、同じ言葉しか思いつかないんですよね。
その辺、まだまだ練習つまないと、ですね。
(でも、さり気なく物書きランキングがんばってるんですよ。マナさんには断然劣りますが(苦笑)

ぴよこを可愛いといってくれて…勿体ないお言葉です;
実は、幼女を描くのは初めての試みで…なかなかに苦労してるキャラなのですよ;
今では、なんか一人歩きしてるキャラですが。

今は逆フェバのお礼周りしてるので、
またマナさんをお借りするかと思います。
あ、華煉さんも、かな。上手くいけば。

ではでは、お忙しい中に申し訳ございません。
小説、嬉しかったです!!
今後とも、よろしくしていただけると
ぴよこも私も喜びます(ぉ)

ちなみに、ぴよこはマナさんを親鳥のように思ってる、のかな。きっと。
かなり甘えてるところがありますw

  • 2008年05月13日火
  • 白羽ぴよこ
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