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闇と鎖と一つの焔

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  • 05/09/21:54

暇だよね

どんどんいくぜ!!・・・・どこまでいけるんだろう(不安)
書き始め時刻:17:27


タイトル:「友待つ雪」

降り始めた雪が深くなっていく。
さらさらと降っていた雪は少しずつ少しずつ・・・・しんしんと降り積もる。


庵を暖める。
もうすぐあいつがやってくる。
酒でもちょっと酌み交わしたい。

そういえばあいつは呑めるんだったかな?
まぁ、ちょっとぐらい相伴してもらおう。

急に来るといわれてもこっちにも都合ってもんがある。
だが、あいつは飄々と
「今度行ってもいいよな」
と言うだけ言って、去って行ってしまった。

思い出す度に苦笑する。
なんだかあいつらしいな・・・


雪が降る。
しんしんと、しんしんと降り積もる。


俺は少し不安になってきた。
あいつは来るといったらきっと来る。
だけど・・・・

俺は少し嫌な予感がして、風呂を沸かし、タオルを用意し、着替えまで用意した。
まぁ・・・無駄にはならないだろう。


鍋の用意が整う。
酒の用意も出来た。
ひょっとしたらあいつは呑まないで帰るかもしれないと思って、茶も準備した。
そろそろ・・・そう・・・・そろそろ・・・


ガラっと扉の開く音がする。


「外はすごい雪だぞ!!」


俺の待ち人はそういいながら玄関先に巨大な筆を置く。

まさかな・・・とは思ったが・・・タオルと風呂を用意しておいてよかった。

書道家としてはきわめて繊細なようでありながら、どこか抜けているこの男は・・・
この大雪の中、筆一本だけ持って傘も差さずにやってきやがった。

風呂の準備が出来ていること、着替えもあることを伝えて、とっとと風呂へと叩きこむ。

「相変わらず、気の効く奴だな」
とか
「ありがとな」
とか言っていた気がするが気にしない。


俺は濡れた玄関を拭いて・・・そして少し考えた。

だが、俺だったら触って欲しくないと思うだろうから・・・
濡れた筆はそのままにして、そばにたくさんタオルを置いておく。




鍋を仕立てながら、あいつが風呂から出てくるのを待つ。
いや、風呂からは上がったようだが、玄関で何かしているようだ。


やがて、浴衣を着た彩樹が囲炉裏のそばにやってきた。
二人で鍋をつつきながら、いろんな話をした。
この島に来てからのこと、宝玉戦の話、彩樹の妹の輝沙さんの話。
たくさんの話を。




雪がどうやらやんだようだ。



俺はうまい酒も呑んだ。(彩樹は結局呑まなかった)
楽しいひとときだった。


「もう帰るのか?」
「おう。雪もやんだようだからな。今帰らないと帰れなくなりそうだ」
「輝沙さんにもよろしくな」
「お前もたまには遊びに来いよ。ふふっ、お前久しく会ってないから会ったらきっと驚くぞ。ますます自慢の妹になってるからな。」


そういうとすっかり乾いた筆を持って、あいつは、またな!、とだけいいのこして去っていった。


相変わらず、いいやつだ。気持ちのいいやつだ。
こんな風に急に来られても、あいつなら大歓迎。

もっとも・・・・次に遊びに来る時には、俺の都合も聞いてもらいたいがな。

俺は少し苦笑すると、あいつが使ったタオルや、浴衣を片付け始めた。


お借りした方:緋咲 彩樹(9)
選んだカテゴリ:身長180cm台

なんとなく似たような文を前にも書いたような気がしてきた。まぁいい。
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