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闇と鎖と一つの焔

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  • 11/25/04:55

604

兎がいっぱい
ふわふわした兎が、ここにも、そこにも、あそこにも・・・

あまりにも兎がいっぱいでかわいくて、いつまでもここに居たいような・・・


「・・・・」


うさぎが一羽ぴょこんと僕のひざに乗ってきた。
また別の兎は僕のふくらはぎに頭をすりすりしている。

幸せだなぁ・・・


      「・・・!」


すぐそこにいる兎は顔を洗って、耳掃除を始めた。
兎の耳掃除のときの仕草には胸がキューンとする。
かわいい。
あまりのかわいらしさに思わず写真を撮っておきたい気分になる。


      「・・・ゆ・・ん!!」


隣にもう一羽兎がやってきて、目の前で二羽の兎が耳掃除
ずっとこの時間が続けば・・・


      「・・わゆ・・はん!」


誰?誰かが呼んでる。
あぁ、でもまた・・・
別の一羽が僕のひざの上に上ろうとして僕の太ももをつんつん突付き始めた。
かわいい。
思わずその兎を抱き上げようとする。


      「淡雪はん!起きなはれ!」


その瞬間兎が消える。
暗い・・・・暗い・・・・・誰かが体をゆすってる。
誰・・・

ゆっくり目を開ける。
心配そうに覗き込んでいる・・・・・吹雪?








戦闘中・・よりにもよって尾田はんが避けたせいで、敵の攻撃が淡雪はんを直撃しはった。
あわててフォローに入って、敵を倒したまではよかったが、淡雪はんはその場に倒れこみ・・・
尾田はんを半殺しにする(確定)のは後回しにして、あわてて抱き上げる。

「淡雪はん!しっかりしぃや!」

「・・・・・ぎ・・・・」

「淡雪はん!」

「・・・・さぎ・・・・・ぱい」

「大丈夫かいな。しっかりしぃ」

「・・・うさぎ・・・いっぱいいたのに・・・吹雪の莫迦」




・・・・莫迦?


人を莫迦呼ばわりした人騒がせな連れは、そのまますぅすぅと寝てしまった。
どうやらたいした怪我はしていないらしい。

こんな風に人の腕の中で安心しきった顔をして眠るんじゃねぇよ。莫迦。
人がどれだけ心配したと思っているんだ・・・





結論:全部尾田が悪い。








(このあと起こったことは非常にバイオレンスなため、掲載を控えさせていただきます)








次の日の朝、淡雪が目ざめたとき、あたりにはいつものいい匂い。
吹雪が料理をしているらしい。

昨日の戦闘途中から記憶が無い。
きっと戦闘中にドジってしまったんだろう。

ちゃんと食べないからだって言われそう。
また、目いっぱいの朝御飯が用意されているんだろうな。

すこしだけ憂鬱な気分になる。

それにしても昨日はなんだか幸せな夢を見た気がする。
どんな夢か憶えてないけど、まぁいいか。




結局、淡雪は吹雪を莫迦呼ばわりしたことはまったく憶えておらず、
八つ当たりの矛先は当然のように・・・・・



十六人目のお題「結論」   604 佐藤 淡雪 (+605 焔 吹雪) 
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