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闇と鎖と一つの焔

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  • 04/27/04:39

iary of the 6th day

「ふぅ」


べっとりとついた血糊を布でふき取り、剣を鞘に戻す。
度重なる連戦で、今回はみなボロボロだったようだ。
ベアですら落ちてしまい。薄氷を踏むような勝利。


「まだか・・・」


華煉の力がまだ戻っていない。
俺は俺の力だけで戦闘を終えなければならない。





守護精霊である華煉は何かのきっかけで俺の戦闘に介入できるらしい。
俺の命に関わるような危機だったり、
仲間の命に関わるような危機だったり・・。

だが、前の遺跡で俺の身に降りかかった災難はあまりに大きく、華煉はその力をほとんど使いつくしてしまった。

しかも、その遺跡での戦闘のあと、俺はずっと町に留まっていた。
その間は当然戦闘もなく、華煉との会話を最低限にしていたので、未だに華煉はこちらに対して力を揮えない。

『もっとも華煉の力を借りなければ戦闘に勝てないというのが最大の問題なんだが・・・・。』

俺は練習試合を振り返ってみた。
モンスターとの戦闘はほとんど乱戦だが、練習試合では多少相手の動きを見て、動くことが出来る。
俺は相手の行動を読んで反撃を繰り出したが、反撃技は見事に避けられてしまった。
そのあとは4ターンでダウン。

前に落ちたときは集中攻撃を受けた運のなさがあったが、今回は運だけではないような気もする。


  華煉、お前だったらこの戦況をどう分析した?


呼びかけても返答はなかった。
昨日から華煉は返事をしない。

  きっと、何か考えがあるのだろう。

少し寂しく感じつつ、俺はベアとトーキチローと一緒に闇の翼の本体へと合流した。

 

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前から一夜とベアにあることの依頼をしていたのだ。


「これを頼む」


一夜に草を二掴み手渡す。
一夜がそれを右手と左手に持つとふっと草が消えて、手と手の間になんだかよくわからないものが漂っていた。
それを今度はベアに手渡す。
ベアはそのなんだかよくわからないものに手を加え始め・・・
ほんの一瞬の間に剣を一振り作り出していた。


「部品を作ってみたが、こんな感じでどうだ?」


「・・・・・・・・・大したものだな」


二人が少し手を加えただけで草が武器になるとは。

手に持ってみるとしっくりとなじむ。
軽くふるってみたが、長さもちょうど良さそうだ。


「少し試し斬りをしてみたいところだな」


この剣はすぐに今の剣を強化するのに使う予定。
だが、この剣単独の威力もそこそこありそうだ。


「そうだな。一夜に合成してもらうのを一日待ってもらって、明日の戦闘後に合成してもらっても構わないか?明日はこの剣を試してみたい。」


一夜はあっさりと承諾してくれた。

俺は新しい剣を鞘に収め、いままでの剣を左腰につけなおした。
新しい剣を左手で振るい、とっさに右手で今までの剣を使えるようにしておけばいいだろう。
それに左側の方が心臓に近い。
華煉の守護をより得るためには体の左側に剣を保持する方が良い。
鞘に収めたままなら左腰に置いておくほうがいい。

 

+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-

 

いつものように霧が垂れ込めてくる。
この先に強いモンスターのいる気配がある。
俺たちはその手前の砂地で集合することになっていた。


皆と別れて移動する霧の中でもう一度華煉に呼びかける。
華煉と話がしたかった。
いつもなら無性に眠くなる霧の中。
だが、今日はなぜか目がさえて、意識を手放すことはなかった。


あっという間に着いた移動先でベアとトーキチローと合流する。
深い霧の中ですぐ近くに誰かの気配を感じる。


今日も誰かと練習試合が出来そうだな。


俺は新しい剣のことを考えながら、霧が晴れるのを待った。
霧が晴れる。
近くにいる者の気配を感じる。
なじんだ気配がする。

「!」
「なぁんだ」
「君たちか」

いつかはこんなことも起こるだろうと思っていた。
行き先をそろえて動く複合パーティ
遺跡内の奥に進めば進むほど他人とは行き先が分散して、いつかはこうなるだろうと。
だが・・・・


「予想以上に早かったな」


今日俺たちが戦う相手。
互いにすべての手の内を見せ合うような相手。
信頼できるパートナー


  闇の翼 白虎隊


「参ったな・・・・」

ハーカの装飾で身を守り、
一夜に合成してもらった材料で作った剣を持ち、
複合パーティに拾ってくれた舞華と戦う。

さて、どうやって戦うべきか・・・・・・・。
まぁ、なるようになるだろう。


「今日はよろしく」


俺はそういうと鞘から新しい剣を引き抜いた。

左腰から怒りの波動が感じられる。自分を使えと華煉が主張する。
それは久しぶりの華煉からのメッセージ。

・・・・あとで言い訳するのが大変だな・・・・

俺は右手でずっと愛用してきた剣を引き抜いた。
今日は二刀流で戦うことになりそうだ。

まったく・・・・ただでさえ俺は防御が弱いのに。
俺は苦笑した。

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メッセージ

【パーティメッセージ】

みにべあ(1017)「いやはや、トーキチローのペットがだんだん目に見えて強いのになっていくな。頼もしいかぎりだ。」

おさる(1041)「早くPET3匹飼えるようになりたいですキャ」


マナ(1516)「今日は体力消耗をできるだけ減らしておきたいところ」




アハト(55)からのメッセージ:
アハト「前衛である自分が倒れたからってそう悩むことでもないと思いますよ。」


アハト「集団で戦う以上、一人でも生き残って勝てば、それは誇っていい事だと俺は思いますよ。」


まぁ、来週にはメッセージの返事をするんだが・・・
今のPTは本当は俺の一枚壁なんだ(苦笑
ただ、俺が軟いからベアに前衛になってもらっているだけで。
だから、俺がスカスカ落ちるのはこの先を考えると問題なんだな。
確かに誰かが生きて立っていればそれでいいのだとは思うが・・・・
まぁ、がんばるさ(苦笑

  • 2007年06月10日日
  • マナ(1516)
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