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闇と鎖と一つの焔

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  • 11/24/04:19

950

J.J.は体に見合わぬ斧を振り切る。
ぱっと見は華奢な体つき。
巨大な斧に振り回されそうに思うのに、戦闘態勢をみるとそれほどおかしくもない。
傍から見ていると斧が中空なのではないかと思うほど細い体で軽々と斧を操る。


だが、その斧の斬撃を見ればわかる。
あの斧は重量で相手を叩きつぶす豪斧・戦斧であると。


J.J.は素早い動きで相手を捕捉し叩きつぶす。
だが、おかしい。


普通の物理空間では考えられないような動き。
そもそも彼の人にあれほどの斧をもてるはずがないのだ。


違和感。
それが彼の人を見たときに誰もが感じること。







彼の人の周りに小さな光が見える。
よくよくみると小さな草妖精が魔法をつむいで援護している。


そばには一羽の鳥が羽ばたく
軽やかな鳥はときに短剣のごとき爪を剥く


小さなパーティ
この島にいる粗野な冒険者達から見ればあまりにもか弱く見える者たち






だが、彼らに共通して感じる違和感
彼らを侮ってはいけない。
大きさで見くびってはいけない。






熟練の冒険者達は見抜く。
彼の妖精が体に見合わぬ魔力を持ち合わせていること。
彼の鳥が見かけによらぬ鋭い爪を有していること
そして・・・・J.J.
彼の人は垣根を越える者
この世の物理法則は彼の人に適用されないようだ。



ある者は彼らを警戒し、
ある者は面白そうに観察し、
そして、また、ある者は彼らに腕を差し伸べる。


共に奇妙な遺跡を探索する仲間として
この奇異なる者たちと手を組もう。


握手をしよう。
この地にふさわしき者たちと。

彼らもまた時に選ばれし冒険者なのだ。


二十二番目のお題:「握手」  950 ジェニファー・ジャミー +白い花 シルバーベル
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