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闇と鎖と一つの焔

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  • 05/08/02:44

58th day

久々の遺跡外

マナに会いに行く。

火喰い鳥のナイフに戻された紅瑪瑙石の中の空間。

清蘭様がずっと術式を唱えている。

邪魔をしないようにそっと覗き込む。

翼は・・・・・五分の一ぐらい侵食されている。

目の下・・・・血の涙の跡が黒い模様のように見える。

肌の色がまた少し濃くなった。

清蘭様に言われて翼をじっと見る・・・・先端の風斬り羽根に混ざって細かい棘?

魔爪が生えかかっている。

泣いちゃダメ。泣いちゃダメ。

清蘭様に少しだけ力を貸して、私は元の身体に戻った。

「・・・ぅ・・・ぅう・・・マナ・・・」

身体に戻ったら抑えきれなかった。涙が流れて・・・止まらなくなった。

「どうして・・・・どうしてこんなことに・・・・」
 

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続きは過去編(第二話)

57th day

シクさんと遺跡内で組んで戦うのははじめてだった。

後ろから矢が飛んでくる・・・ベアさんと似た戦い方。

だけど、この矢は・・・・

銃と違って弓につがえる動作をしているはずなのに、それとは思えないほどの連射。

それに・・・つがえた矢が飛来するまでに分かれたように見えたのは私の目の錯覚ではないわよね。

特殊な矢を使った追加攻撃。

こんな技もあるのね。

ベアさんは盾弓を持ったまま呆然としてた。

通常戦もお互いに回復技の練習をしながら戦ったから、かすり傷ぐらいで終わった。

最近一人で戦うことが多かったから、二人で戦う安定感を久々に思い出した。

シクさんは「頑張って守らないとマナに怒られそうだ」って言ってた。

私の方こそ、後衛のシクさんを守れなかったら前衛失格だってマナに怒られたかもしれないけどね。

ねぇ、マナ・・・・怒っていいよ。

私、シクさんと二人で一日一緒だったよ。

蒼夜さんともずっと連絡取り合ってる。

今日もベアさんとスチールさんと一緒だよ。

怒っていいから・・・・・目を醒ましてよ。怒鳴ってもいいから声を聞かせて・・・・。

Once upon a time

56th day

マナはあれからずっと目覚めない。

一度は闇を跳ね除けたのに、そのまま目を閉じて眠ったままだ。

目覚めないまま、髪は一房ずつ闇の色をうつし、固く閉じられた目から時々血の涙が流れ落ちている。

ときどき寝返りをうった拍子に翼を表に出すこともある。

美しかった焔の色の翼・・・・・羽が少しずつ闇の色に染まっている。

あれから、ずっと清蘭様がそばについている。

闇に侵食されているマナに聖霊力を与え続けている。

少しはましなのだという。

確実に闇が進んでいるけど、それでも何もしないよりは遥かにましなのだと。

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54th day

久々の遺跡外

前の遺跡外では大失敗してしまったから、買い物に行く前にマナに会いに行く。

遺跡内で怒られてしまった。

ちょうど過酷な戦闘が始まるところで結界を張って、それ以来結界を解いていない。

その間、マナはずっと一人だったはず。

我ながら残酷なことをしてしまったかもしれない。

マナの行動の自由を封じているのに、外のことを知る自由すら封じてしまった。

だけど、戦闘中にあんな風に責められたら、きっと私は剣を握っていられない。

遺跡外の安全なこの小屋で封印を解こう。

ぺりぺりと1枚ずつ護符を剥いでいく。

そして感じる違和感。

マナしかいないはずの場所に誰かいる?

『ようやく気づいたか。はよぉ来るが良い。華煉。』

「清蘭様!」

そういえば、この護符は清蘭様の力を借りたもの。

精霊界の力を引き寄せる結界なら邪なものは入れないと思ったけど、清蘭様の力を借りている以上、清蘭様にはこの結界などないも同然。

力を失った私には結界の中を覗き見ることが出来なかったけど、マナと二人で何を話したんだろう。

そういえばこの前の遺跡外に出る直前も、マナは清蘭様と何かしていて・・・・あのとき、マナはちょっとおかしかった。

「清蘭様!マナに何もしていませんね!今すぐ行きます!」

そういって華煉は跳んだ。

火喰い鳥のナイフについた紅瑪瑙石の中へ。

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53th day

―これまでのダイジェスト―
魔に取り付かれやすく狙われやすい火喰い鳥の民のマインドスナッチ(マナ)は守護精霊である華煉とずっと旅をしてきた。招待状を受けてやってきたこの島で、華煉はこの島に引き寄せられるかのように堕精(=精神体である精霊が力の大部分を失い、植物や動物のように物質の中に封じ込められること)をはじめた。
堕精を止めるには火喰い鳥の里に戻り、マナとの守護契約を解除し、物質世界から離れ、精霊界に戻って力を戻す必要がある。
だが、マナと離れることを嫌った華煉は力が弱まったことを隠し、火喰い鳥の里へ戻ることをあきらめ、自ら堕精する道を選ぼうとする。
この島に来て30日を過ぎた頃、力の弱まった華煉の索敵能力が落ちた結果、マナは人斬りに切られ、Power Stoneを奪われてしまう。
マナが使うPower Stoneにはマナの気を残さないよう華煉が手を加えていたが、奪われたPSにはマナの気がたっぷり残っている。
マナの気を残したマジックアイテムが魔の手に落ちたら、そのままマナはその体も精神も魔に取り込まれてしまう。
力の弱まった華煉には奪われたPSをどうすることも出来ず、華煉はマナの体からマナの精神を抜き取り火喰い鳥のナイフについた紅瑪瑙石の中に封印し、自らはマナの体に宿って受肉=堕精する。
マナを侵食されないためには、精神を保護し、その精神を移す新しい器をつくらなければならない。
奪われたPSを媒介にしても干渉する事の出来ない新しい肉体をマナに授けるために、華煉は自ら剣を抜き、マナに変わって宝玉を探索することになる。



―ここ数回のお話―
華煉が顕現してから、封じ込められたマナのところに聖霊清蘭がたびたび訪ねてくるようになった。
彼が言うには焔霊が堕精してヒトの形をとったものと、その子孫が築いた一族が火喰い鳥の民なのだという。精霊の血を引く彼らは魔に狙われやすい・・・魔族にとって最高の生贄なのだという。
精霊族は火喰い鳥の民という不安定な存在を消滅させようと働きかけてきた。
だが、その働きかけの中で見つかったマナと華煉の魂は何度転生を繰り返しても必ず火喰い鳥の民とその守護精霊に生まれ変わるという特殊性をもっていた。
この二人を火喰い鳥の民の輪廻から外し、焔霊と人の輪廻に返さねば火喰い鳥の民という存在は消えそうにない。
元を辿れば、二人の魂は「はじめて堕精した焔霊」燦伽の魂と、燦伽と人の女性との間に生まれて魔に取り込まれた「最初の生まれながらの火喰い鳥の民」イールの魂が転生したものだった。(36~41日目ぐらいまでの日記にだらだら書かれている)

清蘭はマナと華煉のどちらの魂が燦伽の魂であるかを見極めるために、マナに時間回帰の術をかける。
前世、前々世、さらに過去へと回帰したマナは、少し前に取り込んだマナの雫と過去の膨大な記憶に影響され、存在が不安定になり、清蘭の作った結界の中から動けなくなってしまう。(48日目)

そんなとき遺跡外へと戻った華煉。
普通なら遺跡外の住処の結界を使って火喰い鳥のナイフの中でマナと会えるはずだったが、存在が不安定になったマナを華煉に見せたくないと考えた清蘭とマナに説得され先に探索に必要な買い物に出かける。
その出かけた先でトラブルに巻き込まれた華煉はマナを巻き込むことを恐れてそのまま一晩帰ってこれなくなった。(49日目)
そのまま華煉は、心配しきって消耗して眠りについたマナに詳しい事情を話す間もなく、闇の翼メンバーと合流して遺跡内に突入する。

遺跡内の戦闘の合間、華煉はマナを話す時間を見つけるが、ちょっとしたことでマナを怒らせてしまう。
それでもマナが戦闘に巻き込まれないように火喰い鳥のナイフに結界をかける華煉。
その結界は清蘭にもらった護符を使った結界陣だった。(51日目)

自分の力で作られた結界を苦もなく通過し、マナに対峙した清蘭は、結界の中でマナの姿に重なるように映る魔を垣間見る。
危険な状況を察知した清蘭は自らの腕でマナの胸を貫き、マナの体の中から闇の種子を取り除いた。

(52日目)

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52th day

ため息をつきながら・・・・それでもあっさりと戦闘は終わる。

神獣隊にとって、もう地下1階の敵はほとんど相手になってない。

ベアさんの銃でなぎ払ってくれるから、私が普段使わないような技を使ってもそんなに影響しなかったみたい。

今日はまた一人で移動なので・・・あとでちょっとだけ時間が出来たら火喰い鳥のナイフを取り出してみよう。

床をあるいて・・・また砂地に出る。

翼を出して飛ぼうとして気づく。

「何・・・・これ・・・・・」

私の翼の一番先。

風斬り羽根が1枚・・・・・・・・・・・黒くなっていた。

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51日目のいろいろ

主に自分のことだからたたむ

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